こんにちは!Ms.Yamadaです!
久しぶりに本のレビューを書かせていただきます。
英語教育に携わる身でありながら、とても共感した「日本人の9割に英語はいらない」著:成毛眞の本をご紹介したいと思います。
基本的には、私は英語の早期教育には賛成です。
ただし、母語をしっかりとさせた上でという条件付きで。
私の英語学習への思い
私は英語教育に携わる身ですが、英語が一番大切とは全く思ってもいません。
それより大切なことはたくさんあると思っています。
ただ、英語話せることで見える世界もひろがるとも思います。
「英語」は自分が思ったことや考えたことを伝える手段であり、ツールだと思います。
英語ができなくても、素晴らしい考えや思いがあれば周りの人はいくらでも声を聞こうと思ってくれると思います。
ただ、そんな風に賢い人ばかりではない。
私のように、英語が多少できることで身を助けられる人もいるでしょうし、英語が話せることによって見える世界が広がることもあると思います。
不登校になって自分の居場所がないなんて悩んでる子どもたちにとっても、世界が広いことを知ることで居場所が見つけられる可能性も増えると思います。
まだまだ小さいころから英語が話せる子が少ないので、小さいころから英語が話せることで、自信につながることもあります。
インターネットの普及によって、パソコンやスマホ一つで世界とつながっています。
英語ができることで日本語だけでなく英語での教育も受けることができるようになりました。
そして英語での情報量は圧倒的です。
ただいくら情報を手にする能力があっても、それを活用する能力がなくてはいけません。
そのため、私は思考力も育てるバイリンガル教育を勧めています。
つまり、英語学習は大切、だけどこの本にもあるように「英語だけを勉強しても意味はない」と思っています。
本に書かれていること
青色ラインで引いている文章が、本中の文章を抜き出したところです。
今、日本人に必要なのは、日本という母国を深く知り、自分なりの考えをしっかりと持ち、日本語でしっかりと伝えられる”日本人力”である。
本当はそういう人間こそ、海外で通用するグローバルなビジネスマンなのである。
ビジネスマンになってほしいかどうかはわかりませんが、海外の人とつながることで、常々感じることが、「日本のこともっと知っておけばよかった・・・。」です。
今からでも遅くはないので、私自身日本のこともっと勉強しようと思います。
910時間。
これは中学と高校における英語の年間授業時間数の合計時間である。
ほとんどの日本人が中学校と高校で英語を勉強しているにもかかわらず、英語が話せない人が多すぎる。
私は某外大に通っていたので、私の周りにはそれプラス何百時間。
それでも英語が話せない友人は多いです。
それの理由は・・・
学校英語の問題点は以下の3点に凝縮されている。
・文法を重視しすぎる
・教師の質、教え方が悪い
・クラスの人数が多すぎる
本当にこれに尽きると思います。
英語が話せるようになりたいなら、さっさと海外に行くことをお勧めします。
それまでに何とかサバイバルできるだけの英語を身に付けて、後は実践あるのみ。
幼児期の大切な時間を英語教育に必死になる必要はないと思います。
幼児期にもっとも大切なことは、人間性を高めること。
基本的生活習慣、社会性、自律心、学習意欲などなど、もっともっと大切なことがたくさんあります。
英語では人間性まで高められない。
英語は何かを表現するための手段であり、英語を修得すること自体が目的となってしまったら、薄っぺらな人間になるだけ。
日本人は諸外国の人に比べ、自己肯定感の低い人が多いと言われています。
英語を話せないからと日本人が劣等感を抱く必要はないし、むしろ英語圏の人が習得しづらいほど、唯一の言語を使っているのだと誇りを持ってもいいのではないだろうか。
その自己肯定感を「英語」で高めるのではなく、違うことで高めてほしい。
この本にもあるように、他のアジアの国々の英語力が上がってきていることに単純に危機感を覚える必要はないと思います。
そういった国は英語を話さなければ生き残れないから。
母国語より外国語を優先しないと生き残れない国が、果たして幸福なのだろうか。
教育者の私でもハッとさせられる意見でした。
英会話スクールの講師の質は疑わしい。英会話スクールの外国人講師は英語はペラペラかもしれないが、教師としてプロというわけではないのである。
これは特に幼少期のお子さまの英語教育を検討されていらっしゃる保護者の方には本当に気を付けてほしいです。
以前、外国人教師が子どもを虐待していたという事件がニュースで取り上げられていました。
日本に住む外国人の先生の中には、日本では英語の先生しかなれないから仕方なくなる人も少なくありません。
日本人の私たちが日本語を話せるというだけで国語の先生をしているのと同じです。
私たち大人が英語を勉強するための先生であれば、先生が嫌なら英会話スクールを変わればいいし、命に係わることはありませんが、幼児期の子どもを預けるのであれば、すぐに命に関わりますし、怖いを思いをしたらトラウマになってその後の人生まで変えてしまうかもしれません(泣)
中にはこの仕事に誇りを持っている先生や、楽しさを知り、保育や教育の勉強をする先生ももちろん多くいます。
ちなみに、現在一緒に働いている外国人の先生はみんな意欲的で、そのうちの一人は小学校教員の資格をも持っています。
資格や経験がなくても、保育士としての資質のある人にも多くであってきました。
幼児期に英語教育をスタートする子どもたちが信頼できる先生たちに出会えますように!!!
日本人の「英語がペラペラ」とは、発音がネイティブに近いという意味である。ネイティブ並みの発音ではなしていればそれだけで英語が堪能だと思われるので、話す内容が中学校教科書レベルの簡単なことであっても、「おお、すごい」と感心するだろう。
なぜか日本人は「発音」というところにかなりひっかかるようです。
もちろん、発音がいいことに越したことはありませんが、多少の日本語英語でも全然伝わります。
逆に、ネイティブと言われる国の出身でも、地方出身だとネイティブ同士でも伝わらないことがあります(笑)
海外に住むほどの勇気はない、でも英語はネイティブ並みに話せるようにしたい。
そのような親の身勝手な欲望に振り回される子どもお将来を思うと他人事であっても気の毒である。
これは英語教育にかかわらずですね・・・。
親の一方的な期待を背負う子どもを見ているのはつらいです。
まとめ
これからお子様をバイリンガルに育てたい、英語が話せるようになってほしいと思っていらっしゃる保護者の方にはぜひ読んで頂きたい一冊です。
バイリンガルに育てることは子どもの将来にとってとてもプラスになることと思います。
ただ、あまりにもそこに力を入れすぎて、他の大切なものを見失わないようにしてほしいです。
おしらせ
今後、バイリンガル教育アドバイザーとしての活動に力を入れていこうと思っています。
・うちの子の英語教育どうしたらいい?
・思考力を育てるにはどうしたらいい?
・いつから英語教育をはじめたらいい?
・うちの子英語に興味がない!どうしたらいい?
など、英語だけでなく、子育て全般で悩まれていらっしゃる方の応援をしたいと思っています。
ご興味がありましたらお問合せ欄よりメッセージをいただきましたらお返事させていただきます。
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